東洋医学シリーズ3 「人の身体~水~」とは?
人の身体の基本構成は「気・血・水(津液)」と言われているとお伝えしましたが、
今回は最後の“水(津液)”について、お伝えしたいと思います。 水(津液・しんえき)は身体の血以外の全ての水分のことを指します。
水穀の精微の液体部分のことです。(「水穀の精微」詳しくはこちら) 「水穀の精微の液体部分」とは、唾液・胃液・涙・汗・リンパなど流動性のあるものと、
皮膚や筋肉、臓器の細胞内、関節 腔や髪の毛などを潤しているもの全てを指します。 全身を巡った水は「腎」にいったん集められ、振り分けられます。 まだ使える水は再び循環し、使えない水は排泄されます。 水が足りない状態を“陰虚”と呼びます。
この状態になると、のどが渇き、唇がひび割れ、肌荒れし、便秘気味になり、関節の動きも悪くなることがあります。 水の循環が停滞し、身体にとって有害な物質へと変化することを“痰湿”と呼びます。
停滞した水のうち、水っぽいものが“飲”と呼ばれ、ドロドロしたものが“痰”と呼ばれます。
キビ、吹き出物、痰、おりもの、時には軟便や下痢となって体の外に出ようとします。
●東洋医学シリーズ2 「人の身体」〜血~とは?
前回のブログで、人の身体の基本構成は「気・血・水(津液)」と言われているとお伝えしましたが、
今回は“血”について、お伝えしたいと思います。 血を作るに必要なのは“水穀の精微”です。
水穀の精微って何か覚えていますか?
そう!飲食を通して得られる“栄養豊富な物質”です。
気と同じですね。 水穀の精微の一部は脈管を通って、清気とくっつきます。 はいっ!また復習です。
清気って何か覚えていますか?
そうです。“キレイな空気”です。 心臓(心)と関わって、赤い液体(血)となります。
血は「肝」に貯められて、必要に応じて心から送り出されます。
「肝」とは西洋医学でいう「肝臓」の働きに加え、自律神経系や新陳代謝の機能を担い、
全身の「気(エネルギー)」の流れをコントロールし、精神を安定させたり、内臓の働きをスムーズに保ったりする役割をすると言われています。 血は全身に栄養を運んでいますが、その血が不足することを“血虚”と呼びます。
顔色が悪くなったり、立ち眩みが起きたり、しびれたりします。
脈が弱くなり、動悸がし、女性なら生理が遅れた