●東洋医学シリーズ1 「人の身体」〜気~とは?
東洋医学では人の身体の基本構成は「気・血・水(津液)」と言われています。 まず、1つ目の“気”について、お伝えしたいと思います。
中国古来の考え方は、宇宙を構成するものは“気”であると考えていました。 そのため、人間の身体も“気”で構成されているという考えです。
ではその“気”とはなにか?…簡単には答えられない質問ですが… “気”とは“生命のエネルギー”と捉えてもらえれば、わかりやすいと思います。 “気”について詳しく語れないものの、私たちは普段から“気”について口にしています。 「病は気から」「気分が良い」「気がゆるんだ」などなど。 意外と馴染み深いですよね。
人間の身体の中の“気”はどのように作られているか? 1つは飲食を通して得る“栄養豊富な物質” そしてもう1つが外から吸い込む“きれいは空気”
“栄養豊富な物質”は“水穀の精微” “きれいな空気”は“清気(せいき)”と呼ばれています。
“気”が不足したり、動きが滞ると、身体に不調が起きます。 気が不足することを“気虚”と呼びます。
気虚になると内臓の働きが低下し、疲れやすくなります。
気の動きが滞ることを“気滞”と呼びます。
気滞になると胸や腹部が腫れ、痛みを伴います。
気が循環せずに上部から下りてこなくなることを“気逆”と呼びます。 気逆になると消化不良やイライラし、めまいが起こります。
この“気”にも種類があり、 胸にある気を“宗気” へそ下にある気を“元気” 血とともにある気を“営気” 身体全体を守る気を“衛気”と呼びます。